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採用情報 / KIRIN Engineering キリンエンジニアリング
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PROJECT 03

PROJECT MEMBER

MEMBER 01加納 幹之MASAYUKI KANOH

医薬・バイオプロジェクト部
1994年入社

MEMBER 02塩沢 貴正TAKAMASA SHIOZAWA

エンジニアリング技術部
2000年入社

MEMBER 03土田 往介OUSUKE TSUTIDA

医薬・バイオプロジェクト部
2004年入社

キリングループ以外の医薬業界への本格的に参入を決めてから、初めて思い入れの強い仕事となった。

2015年初め。「既存工場の保全計画をキリンエンジニアリングさんでまとめてくれませんか?」お客様のこの一言から全てが始まった。
A社は業種が多岐に渡る、規模の大きな会社である。将来的に継続的な受注も見込めることもあって、メンバーが2名程度の本当に小さな仕事であったが、まずはお客様からの信頼を得ることを目標に、惜しみなく労力をかけ続けた。
すると、半年ほどたった2015年秋にお客様から「新工場の計画あるんだけど、キリンエンジニアリングさんで計画から協力してもらえませんか。。。」と新たな仕事が舞い込んできた。
その時の喜びは今でも忘れない。
この案件は建設規模も大型であることから、メンバーを8名に増員し、基本計画から業務を開始はしたが、予想より多くの機能の変更であったり、建設規模の変更であったり、計画が頓挫したり、名だたるエンジニアリング会社との競合となったり、苦戦を強いられた。業務開始して何度ももうダメか、あきらめるしかないかと心が折れそうになった。その都度メンバー全員で乗り越え、業務開始から1年たった2016年秋、紆余曲折を経てやっと建設工事の受注にこぎ付けた。その時は喜びより安堵の気持ちが強かったのが印象に残っている。

そして、お客様とのキックオフを経て設計が始まった。



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今回のプロジェクトは、大規模なコンビナート内での建設。我がキリンエンジニアリングでは経験のない建設である。お客様は、過去から工場独自の文化やルールがあり、建設だけでなく、設計においても、その文化やルールを汲み取る必要があった。そのことを念頭におき、キックオフ以降、待った無しの設計が始まった。毎週、定例ミーティングを設け、お客様の思い描いたものをより具現化していく。
建設工程が厳しいものである為、設計の遅れが建設に直結する。そんな中、今回の設計は、新棟以外にも既設工場改造もあり、その2案件を同時並行して設計。まずは、お客様工場の現状施設を徹底的に確認、調査することから始めた。その施設の文化を学び(過去を学び)、その文化を設計にも取りいれ、新たな施設にも活かしていった(未来を建設)。そして2018年5月、無事に起工式を迎えることができた。

設計が終わり次に向かう所、それが建設である。我が社では、設計スタッフがそのまま現場スタッフとしてシフトすることも珍しくない。設計担当者であるからこそ、建設の完成形、現場構築のイメージができている。着工まで、何度も頭の中で現場イメージを膨らまし、どのような手順で建設を進めるかをスタッフ、協力会社と入念に検討する。時には、第三者の目で現場を俯瞰し、品質、安全を確保できないと判断した場合は、すぐに別の手順を探す。その繰り返しで建設を進めていく。
しかしながら、建設中に、お客様企業の方針転換があり、設計変更が発生した。その設計変更にもお客様と一丸となって現場設計で対応しながら、工事を進捗させていった。

多くのトラブル、困難にも直面したが、現場スタッフと乗り越え新棟建設、その後の改造工事も柔軟に対応し、無事に完了することができた。この施設はお客様をはじめ、多くの作業員さんの力で構築されている。現場での一体感、多くの想いがあったからこそ、成し遂げることができたものである。
この先、何十年も残る施設。これからもいつまでも稼働する工場としてお客様と一緒に守っていける施設であると堂々と胸をはった。

現地工事が完了すると、最終的な機能確認としての試運転を実施していく。試運転を実施する上で、重要な要素は下記2点と考えられる。

①各設備の関係性やユーティリティ・排水の状況を考慮して納期通りに完了させるための工程立案と実行
②一番最初の顧客要求が設計~工事を経てしっかりと具現化されて成り立っていることを検証するための実施項目策定

本プロジェクトは既存施設の改造ということもあり、①の工程立案と実行に関しては既存設備を理解した上でお客様と密にコミュニケーションをとり、それに加えてプロジェクトメンバーと協力会社の調整が必要となる。どんなに調整をしていても予期せぬトラブルに遭遇するが、その度にリカバリーするための方策を検討し、お客様・協力会社を含めて一つの目標に向かってプロジェクトを進めていく。様々な関係会社・関係者との調整を行い、主導権を握って工程を進めていくことは工事担当者としての醍醐味の一つである。また②の実施項目策定にあたっては、今まで培ってきた経験をもとに製造運転をイメージし、考えうるリスクをつぶし、スムーズに運転につなげられるような内容を検討する必要がある。プロジェクトの総仕上げである試運転を納期通りに完了し、お客様に設備を引き渡した時の達成感は何事にも代えがたいものがある。

試運転完了がプロジェクトの完了ではない。
導入した設備をこれから定常的に長く使ってもらうためのメンテナンス計画策定もまた重要な業務である。設計から現地工事・試運転それに加えてその先を見据えたメンテナンスも含めて関わっていく。
キリンエンジニアリングがお客様にとって、なくてはならない存在となるために。

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