
- 機械系エンジニア
構想し、提案し、動かす。
技術者としての自由と責任を楽しむ
プロジェクト本部
飲料食品プロジェクト部
手島 佑樹
2017年入社


INTERVIEW
Q入社理由を教えてください。

技術者としての成長と、働きやすさの両立を求めて
前職では、金属部品を加工する工作機械の設計を担当していました。構造や機能がある程度決まった機械の中で、いかにしてお客様の要求仕様に応えていくのかを考えるのが当時の私の仕事でした。やりがいもありましたが、経験を積むうちに「もっと上流からものづくりに関わってみたい」、「自分の提案で設備全体を構成できるような仕事に挑戦したい」と考えるようになりました。また、前職では残業が多く、将来の生活を考えた時にワークライフバランスを見直したいという気持ちもありました。技術者としての成長と生活のバランス、そのどちらも大切にできる環境で働きたいと考えるようになったのが転職のきっかけです。転職活動では、単に設計業務の幅を広げるだけでなく、自分のキャリアの先を見据えて企業を探しました。キリンエンジニアリングに惹かれた点は4つあります。1つ目は食品・飲料といった社会貢献性の高い分野に携わることができる点。2つ目は製造現場を支える仕組みそのものをつくることができる点。3つ目は装置単体ではなく、“工場全体の構想”から“立ち上げ”まで一貫して関わることができる点。4つ目は仕事のスケールが大きい点でした。
Q現在の仕事内容を教えてください。
工場の未来を描く、“基本構想”という上流の責任
現在は、食品・飲料工場の「基本構想業務」を実施しています。詳細設計の前のフェーズで、「どのような製品を、どの規模で、どのように製造するか」といったお客様のニーズを踏まえ、工場全体の設備構成やレイアウト、予算感などを構想する業務です。この業務では、お客様からヒアリングした内容をもとに、必要な処理能力から設備の種類・能力・台数を計算し、製造フローを作成します。基本構想のフェーズはコスト・納期・品質・運用面などへの影響が大きいので、お客様の投資予算やお客様が抱える課題、新工場を建設する背景などを考慮しながら、現実的かつ最善の提案に落とし込む力が求められます。特に食品業界はお客様ごとに製品の性状や、品質管理のポイントが大きく異なるため、お客様ごとに設計条件が異なりますので、設備の自動化や省人化の提案にも検証や工夫が欠かせません。これらの自分の提案が、最終的には工場というかたちとなり、その先の数十年におよぶ稼働の善し悪しに大きく影響します。それだけに責任が大きいですが、「工場全体を設計する」という“やりがい”を日々感じながら仕事をしています。
Q印象的なエピソードを教えてください。
迷いながらも、自ら判断を重ねて進めた初プロジェクト
印象に残っているのは、ある食品工場におけるライン増設のプロジェクトで、初めてプロジェクトマネージャーを務めたことです。構想から設計、施工、試運転までの全体を見ながら、予算・人員・スケジュール・品質など、多岐にわたる要素を自ら判断し、調整していくというプロジェクトマネージャーを任されました。まだ経験が浅かった私は、定例会議の開催頻度の設定や報告のタイミングなどの小さな業務一つとっても判断に迷い、試行錯誤を繰り返す毎日でした。また、初めて経験することでも品質確認を担う立場にあり、知識面で力不足を感じる場面が多々ありました。それでも、上司が同じ現場にいて随時助言をもらえたことや、社内の報告体制を通じてフィードバックを受けることができたことで、大きなトラブルなくプロジェクトを完了させることができました。過去の知見を新ラインに活かした点が評価され、お客様から「手島さんに担当してもらえて良かった」という声をいただけたことがとても自信につながりました。

Q今後の目標を教えてください。

お客様の一歩先を考えるとともに、自動化の可能性を広げる
仕事をする上で日頃から意識しているのは、「お客様にとって何が一番良いか」を考え抜く姿勢です。時にはお客様のご意見と異なる提案をすることもありますが、きちんと意図を説明し、納得いただくことで信頼関係が深まっていくのを実感しています。お客様自身も気づいていなかった潜在的課題を見つけ、キリンエンジニアリングの視点から提案することができた時には、大きなやりがいと仕事の意義を感じます。一方で、食品業界の自動化・省人化は、衛生面の配慮や素材特性の影響もあり、まだ発展途上であると思っています。私自身、自動化設備に携わる中でコストとのバランスに悩む場面を多く経験してきました。だからこそ、「どうすれば実現できるか」を考え抜く面白さがあると感じています。今後も各メーカーの設備に対する理解を深めながら、お客様や現場の運用スタイルに応じた現実的な提案ができるよう、自分の引き出しを増やしていきたいです。
求職者へのメッセージ
転職を検討する際は、「働きやすさ」も大事な判断軸になると思います。キリンエンジニアリングは、設計者としてのやりがいも働き方の自由度も両立できる環境にあります。もちろん忙しい時期や長期出張もありますが、一定の裁量を持ち、計画的に進めていくことでオンオフのメリハリをつけながら取り組める環境です。自分の裁量で動きながら、成長や充実感を得られる環境を探している方にとって、きっと良い選択肢になるはずです。